『どうして手術を受けなくてはいけないの?』
動物と暮らしている人なら皆疑問に思うでしょう。自然のものをわざわざ痛い思いをさせてとるのは嫌だと・・・。
ちばわんではいぬ親・ねこ親さんになっていただく場合、不妊・去勢手術をしていただくことが必須条件になっています。
『健康な身体にわざわざメスを入れなくとも、生ませないように気を付けて管理してあげれば良いのでは?』
『家族の一員として、いわば自分の子供のつもりで迎えたいので、当然の気持ちとしてその子の子供を作ってみたいと思います。生まれた子の飼い主は責任を持って探しますから大丈夫です。』
など言われることが時々ありますが、
ちばわんはこのどちらの意見にも反対の立場をとっています。
ちばわんは、不妊・去勢手術を推奨します
1. 殖やさない
日本では、どれだけの数の犬猫が『余剰』として『処分』されているかご存知ですか?
飼う人がいないという理由で、毎年数万頭もの犬猫が行政により処分されています。 飼い主による持ち込みの多くは自宅で生まれてしまった子犬や子猫たちです。『ちゃんと庭に繋いでいたのに、どこかのオス犬がやって来て産ませてしまった』『家の中でちゃんと飼って管理していたのに珍しく脱走してしまい、自分から帰って来たがそれから2ヵ月後に子供が産まれてしまった』などの飼い主の言い分です。 親犬にちゃんと手術をしておけば間違って産まれてしまうことはなかったのです。
子犬たちは、せっかくこの世に生を受けたのに名をつけて呼んでもらうこともなく、一度も毛をといてもらうことさえもなく、可愛がられることもなく、ほとんどの場合ガス室にて苦しみながら最期を迎えるのです。
とにかくこれ以上、苦しんで死んでいくだけの不幸な命を作らないで欲しい、心ある人はそう願っているはずです。
『うちの子の子供を見たい!』という方、その気持ちは犬猫を家族の一員として可愛がっている人なら誰でも持つ自然な気持ちだと思います。でも、『余剰』犬猫があふれている今の日本でそれを実行に移すのはどうでしょうか?
『ウチの子は純血種だし貰い手は必ずいるはずだから大丈夫』 そうかも知れません。でも、椅子取りゲームと同じで、あなたが犬猫をわざわざ『殖やして』しまったために、すわるべき椅子がなくなってしまった子が必ずいます。犬猫を本当に責任を持って飼える人の数は限られています。 今『欲しい』と言っている人全てが『終生可愛がってくれる』人とは限りません。子供が欲しがっているからプレゼントしたいというだけの人や、ちゃんと躾けられずに結局は手に負えなくなって世話もしなくなる人、家族は動物が嫌いだけど面倒みるのは自分だからとか、もっとひどいのは動物実験に売り飛ばす目的の人だったりすることまであります。
他にも問題があります。
純血種ならなおさら、素人ブリーディングは危険です。
ペットショップで扱われている犬においても、最近、特に流行の犬種における遺伝病などが多いと問題になっています。 軽い気持ちで生ませた『ウチの子の子供』のうち、1頭は死産、1頭は水頭症で2ヶ月の命だったという現実に遭遇し、初めて素人ブリーディングの恐ろしさを身をもって知ってしまった人もいます。
『可愛いウチの子』が産んだ子供、そのいとおしい子が苦しみながら死んでいくのを、ただ見ていることしかできなかったそうです。
2. 発情によるストレスを取り除く
動物には子孫を残すという本能があり、発情がくれば交尾し、妊娠して出産することが自然なのでしょう。が、人間と一緒に暮らす犬猫の場合は発情の度に子供を作らせていたのでは、飼いきれなくなり結局犬猫が不幸になります。となると交尾させないようにするしかありません。 これ自体人間のエゴかも知れませんが、共存するためには仕方ないと思います。
発情しているのに交尾させなければ、精神的にもすごいストレスです。咬傷事件や脱走事件なども発情時期のワンコに多いです。オスには発情期はありませんが、発情したメスの匂いを嗅いで発情します。落ち着かなくなり、脱走することが多いのもこういうときです。また、オスは普通メスよりも闘争心が強いですから、他のオスとケンカすることも良くあります。そういう子でも特に1歳以前に去勢手術をしてやると、オスとしての闘争心を獲得することが少なくなり、穏かな性格のまま成長することができ、躾けもし易くなると言われています。
3. 病気を未然に防ぐ
メスの場合などは使わない子宮卵巣をそのままにしておくと、年をとってから病気になります。
とても多いのが子宮蓄膿症、また子宮ガンも多いです。ブリーダーのリタイヤ犬たちの保護活動をした話を聞くと、高齢のワンコたちの大半は子宮蓄膿症だそうです。子宮に膿が溜まって最後は爆発し、そして死に至ります。高齢になってから乳がんになるのを防ぐためには、最初の発情前に子宮・卵巣を取ってしまうのが一番効果があるそうです。
交尾させないでいるとオスの場合は前立腺に影響が出てきます。去勢を行っていない高齢のオスの多くは前立腺が肥大しています。人間の男性も前立腺が大きくなると鈍痛などの症状があるそうですが、犬は口が聞けませんから、分からないだけかも知れません。
前立腺炎、前立腺腫瘍になると便が出にくくなるなどの症状が出ますが、治療方法は 去勢手術です。高齢になって病気が出てから手術することになるよりは、若いうちに不妊・去勢しておくと病気も少ないそうです。
家族の一員として、人生のパートナーとして、
そして良き友として大切にしてもらいたいのです。
いぬ親・ねこ親さんになりたい方は、是非承知していただけるようお願いいたします。
■ 獣医の西山先生が手術についての体験談を交えたお話です。
→ 不妊・去勢手術
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